活動記録

主にアニメやエロゲのレビューしていくつもりですが、ジャンル問わず色んな事について書くと思います。

喫茶ステラと死神の蝶 感想

総評
ねえ、「死神」と「蝶」の要素いる?喫茶店だけでいいでしょ。たとえストーリーの起承転結の「起」の部分を作るためだとしても完全にこの二つの要素は持て余していたと思う。蝶が出すぎだし、涼音程度の鬱で蝶が発生するならわざわざ蝶を集める為に喫茶店開く必要ないだろ。ちょっとオフィス街歩いてれば大量に集まるよ。
涼音ルートみたいに喫茶の運営に焦点当てて作品作った方が良かったのではないか?それではゆずソフトの作品とは言えないかもしれないが…。ゆずソフトの作品は毎回のようにファンタジーとシリアス要素がちょっと入るからね。ファンタジー要素はともかくシリアス要素要らねンだわ。
あと今回は主人公にあまり好感を持てなかった。購買層を意識したのだろうが「インキャ童貞」と称してはいるものの歴代ゆずソフトの主人公の容姿とそう変わらないので設定倒れ。割に自分勝手な性格してるし容姿もそこそこ良く、大学生なので普通なら希あたりと「卒業」しているだろう。プレイヤーは主人公と一番長く接することになるのだからもう少しメーカーは主人公作りにも注力した方が良い。これは持論だけど主人公キャラと主人公の男友達がクソだと全然面白く感じないんだよね。

 

シナリオ

交通事故で死んだはずの主人公が自分が死ぬ運命を回避するために喫茶店を立ち上げて心の隙間を持った人たちを救っていく話なんだけど、主人公が死ぬ設定も要らんし散々言ってるけど「死神」と「蝶」の要素も要らん。完全に蛇足。ナツメと栞那を後回しにして攻略した方がいい。あとのヒロインはご自由に。

 

栞那ルート
グランドルートだがシナリオは本作でも最低かもしれない。ご都合主義の塊。グランドルートの割に中盤で問題解決してあとはイチャラブするし、問題解決の方法が「なんかわからないけど死神から人間になれました」って…なんだそれ…。死神として最後にデートするCGは立ち絵の使いまわしだし手抜きの極致。同メーカーの『サノバウィッチ』もこのルートと同じようなファンタジーな展開してたけど同じグランドルート担当の綾地さんはちゃんと努力して幸せを手にしてたのに対してこの娘はなぁ…。この娘の場合『千恋*万花』と違って「まこと意地の優しい神の所業か~♪」で片付く。車の人の声と淫乱な性格してるのは良かったです。

ここは天才的な発想してるなって思った

 

ナツメルート
まとまってはいた。ナツメ自体が可愛いし、付き合っても結構な頻度でジト目してくれるの好き。夏和小のクールボイスもエッチだしね。主人公のことが好きで最後のシーンで感動してもちゃんと「サプライズは嫌い」って釘を刺すシーンはキャラクターの設定忘れてないのとキャラクター自身が「個」を持っている感じがしてよかった。
大学では告白してくる人間を振りまくる「撃墜王」なんて綽名してて主人公に対しても塩対応なんだけど、一緒にバイトしていくうちに主人公の人柄に惚れて行って…って惚れる過程を丁寧に描写していたのは良い。
ただ、彼氏と中華コスプレしながらエッチして大学さぼったり怠惰な学生生活してりゃいいのに雑なシリアスぶっこむのは本当に要らないよ。一回死にましたって設定も要らんし過去の未練の話もしょうもなさ過ぎて、わざわざこの要素要る?ってなる。なんか「蝶」やら「死神」の設定を生かすために無理にキャラクターを動かそうとして失敗してるんだよなぁ…。過去のしょうもない未練何年も引っかかってるのマジで生きるの辛そう。そりゃ生きる気力もなくなるわ。

この表情癖になる

 

希ルート
なんか喫茶とかすっ飛ばして神社と赤い蝶の話になる。赤い蝶は希の前世の母親でそれを成仏させるみたいな話。なんか本筋からそれた感じでいきなりポッと出てきた設定に翻弄される感じがしてストーリー自体好きになれなかった。ナツメの項でもいったけどキャラクターが動くんじゃなくて設定を動かすためにキャラクターが動かされてる感あるんだよな。杉田智和の声帯持ってるミカドがこのルートだと他のルートにはないほどに冷徹な選択肢取らせようとするし「お前…そんなキャラじゃねーだろ」みたいなキャラ崩壊起こしてる。ライター同士のキャラクター造形のすり合わせをミスってる。複数ライター制の悪いところが出てたね。

学生のバイト感覚で巫女の修業も朝武の家に比べて真面目にやってなかった希がちょろっと練習したら超常のモノの満足のいく舞踊が出来るのか。貴重な古文書がそこらへんの図書館で簡単に見つかるのか。…等々気になるところを列挙していったら紙幅がいくらあっても足りない。

個人的に希のキャラクターは幼馴染好きとしてはかなりストライクなんだけどね。
実家が神社だから朝武の家の話がチョロっと出てくるのと綾地張りの食いしん坊キャラなの好き。主人公のことを本編でずっと「君」付けで呼んでいたのがエピローグで結婚して「あなた」呼びに変わるのと物語の開始時点から主人公のことを幼馴染としてではなく異性として見てて餌付けしてたり自分から告白しようとするアグレッシブさが好き。
好きな部分を搔い摘んで摘示していくと好きになる要素しかないんだけどストーリーがクソで台無し。

天岩戸の神代より女ならでは明けぬ国

 

愛衣ルート
ドエロ谷、ドエロ谷愛衣。一言で言えばそれ。付き合うと主人公の変態ぶりにドン引きしながらなんだかんだでそれに応えてしまう淫乱。蝶と友人の話要らんだろ。付き合うまでの流れ結構しっかり目に描写してるんだからそのまま濃厚なイチャラブバカップルやってりゃいいのに無意味に学校の友人出してシリアス展開にしなくていいよ。でも最後のCGと水着の日焼け跡のCGは好き。

このCG好き


涼音
サブヒロインなのでオマケ程度のボリュームしかないが、正直な話、涼音のルートが一番安定していたと言っていいかもしれない。終始カフェ経営とケーキ作りの話しかしてないから一本筋の通った話として見れた。涼音がなんでストーリー開始時点であんな状態になっていたのかもある程度語られるし、喫茶の新商品開発を通して過去と決別するから読後感が良い。ゆずソフトにストーリー性を期待するのが間違っているのかもしれないが最低限涼音ルート程度のストーリー性は欲しい。
見た目と性格、担当声優から『SHIROBAKO』の矢野先輩を彷彿とさせるから個人的に大変エッチでした。主人公の為に無理して体形に合わないブラと下着付けようとする健気さが好き。

実生活は自堕落だけど社会人としてはしっかり仕事する系お姉さんいいよね

 

個人的にメイン4人のルートを評価すると下記のような感じ。涼音ルートと共通ルートが一番楽しめた。

共通パート>>>>>>ナツメ>>愛衣>>>>>>>超えられない壁>>>栞那>>>超えられない壁>>希

 

主人公の友人キャラの方が主人公より好感持てた。ナツメルートで幸せになってくれてよかった。

 

キャラ:★★★★☆
ストーリー:★★☆☆☆
CG:★★★★☆
エロ:★★★☆☆
システム:★★★★★
音楽:★★★★☆

総合評価:60点